精密根管治療とは?
歯の中には、根管と呼ばれる神経や血管が通っている管があります。これは、複雑に分岐したり曲がったりしています。根管治療では、この根管内の神経や血管を取り除いてきれいにし、薬を詰めて密閉した上で、被せ物で歯の形態を整えます。もし、根管内をすみずみまできれいにできていなければ、再びむし歯が再発することになりかねません。そのため、より精密に根管治療を行うことが重要です。つまり、精密根管治療はご自身の歯をより長く保つための治療法と言えるでしょう。当院では、歯科用CT・セファロレントゲンによる精密検査を元に診断し、マイクロスコープを使用して精度の高い根管治療をご提供することを心がけていますので、お気軽にご相談ください
精密な根管治療を
行うための取り組み
マイクロスコープで精度の高い治療
歯の内部構造は非常に複雑で微細なため、肉眼だけでは正確な治療を行うことが難しいです。マイクロスコープを使用することで、根管内や微細な損傷部分を高倍率で拡大して確認できるため、精密な根管治療につながります。
歯科用CT・
セファロレントゲンによる精密検査
歯科用CTは、歯や顎の骨の立体的な画像を生成するための高度な画像診断設備です。歯や骨の内部構造を詳細に把握できます。歯の根の本数や形態などを立体的に視覚化することで、高精度の根管治療が可能になります。
ラバーダム
ラバーダムは、歯科治療において特定の歯を口腔内から隔離し、唾液や血液、歯の削りかすなどが治療箇所に入らないようにする処置です。根管治療では、根管内に細菌が侵入しないように処置することが重要であり、ラバーダムによって再発リスクを抑えることができます。
ニッケルチタンファイル
ニッケルチタンファイルは、根管内をきれいにするための器具です。通常のステンレス製ファイルと比較して、ニッケルチタンファイルは柔軟性に優れているため、湾曲した歯の根の内部まで効果的にアプローチできます。これにより、曲がった根管をすみずみまで清掃できるようになり、根管治療の精度が高まります。
根管治療の流れ
1診査・診断
レントゲン撮影やCTスキャンなどで歯の内部の状態を確認します。これにより、感染や炎症の範囲や状態を詳しく把握し、適切な治療計画を立案します。
2根管内の汚染された
組織の除去
根管内の汚染された神経や血管、歯質を取り除きます。ニッケルチタンファイルで根管内にアプローチし、曲がった部分まで徹底的に清掃します。
3洗浄・消毒
超音波を使用して根管内部を洗浄し、薬液で消毒します。これにより、残った細菌や汚れを徹底的に取り除き、再感染を防ぎます。
4根管充填
根管内に薬剤を入れて仮のフタをし密閉することで、根管への細菌の侵入を防ぎます。必要に応じて複数回にわたり根管内を清掃し、消毒したうえで薬を充填します。
5土台形成・被せ物
歯の機能と形態を回復するために、被せ物を支える土台を作ります。そして、被せ物(クラウン)を作製するための型採りを行い、装着すれば治療は完了です。根管治療終了後も、再発防止のための定期検診をおすすめします。
歯根端切除にも対応可能
歯根端切除術は、通常の根管治療が効果的ではない、あるいは適応できない場合に行われます。歯根の先に炎症や膿があると、通常の根管治療だけでは感染を完全に取り除くことが難しく、やむを得ず抜歯することも少なくありません。歯根端切除術は、根の先端を切り取ることで感染源を取り除き、抜歯を回避する治療法です。歯の根の先にある膿の袋を取り除き、先端部分を切除したうえで逆根管充填を行い、すき間をなくします。